支え合いマップづくりを活用した地域福祉の推進
七尾市社会福祉協議会では、住民の皆様が、主体的に地域の見守りや福祉活動を行うためのツールとして「支え合いマップづくり」というワークショップを実施しています。
「支え合いマップづくり」とは
「支え合いマップづくり」とは、住民流福祉総合研究所の木原孝久所長が提唱する“住民流福祉”を推進するために開発されたワークショップ技法です。
地域の「気になる人(支援が必要と考えられる人)」とその人への住民の関わりをマップ(住宅地図)に落とし込み、支え合い活動の実態や、支援が欠けている状況を把握し、その地域の福祉的な課題を抽出するものです。
このマップづくりは、単に要援護者に印(点)をつけるだけではなく、ご近所同士のつながりや助け合い・支え合いの実態を線でつなぎ、マップに浮き上がらせることで、普段見えにくい取り組みやつながりを「見える化」します。また、課題に対する取り組みを話し合い実践につなげることを目的としています。
(住民流福祉総合研究所:https://juminryu.web.fc2.com/)
マップづくりの手法でできること
- 高齢者や障害者など、要援護者の把握
- 要援護者の避難経路の確認
- 地域の空き家の把握
- 子育て家庭の交流状況
- 民生委員、地域福祉推進員の活動状況の整理
- 老人クラブ会員の活動状況
−−−−−−など
支え合いマップづくりをするとは
支え合いマップづくりは、「状況を確認してマッピング→マップができた!」で終わるわけではありません。状況を確認しながら、インストラクターが課題を抽出し、対応を提案しながらマップづくりを進めます。
マップづくりの後に、町会やグループが中心になって、課題解決の活動を進めていくことが必要になります。
町内会で課題を共有したい、何か活動をしたいけれどどうしていいかわからないなど、町会やグループに「活動したい」という機運が高まっていないと、マッピングだけで終わってしまい活動に繋がりません。
ですから、支え合いマップづくりをしたいとお考えのリーダーさんや構成員の方々には、まず、マップづくりとは何かをご説明し、どうやって進めていくとよいかを一緒に考えます。
「マップづくり」といいながらも、「手法でできること」でいいという場合も多いため、まずは何がしたいのか、何が問題なのかを一緒に考えます。
なぜ、いま「支え合いマップづくり」なのか?
マップは「住民同士の支え合い」を見つける!
「いつまでも安心して自分らしく暮らせるまちづくり」には、公的サービス(公助)や、福祉サービス(共助)の充実が必要です。
しかし、自分自身が健康で、自立した生活が送れること(自助)を基本とし、住民同士がともに支え合う力(互助)を高めていかなければ、安心して暮らせる生活には繋がらず、地域福祉ののしくみは効果的に機能しません。
公助や共助は個々人が「安心して」生活することを応援してくれますが、「自分らしく」生活することを充足することはできません。そこには「住民同士の支え合い」が必要不可欠です。
マップづくりの特徴
マップづくりは、概ね50世帯を1つの単位とし、地域住民5名程度(可能な範囲で、地域をよく知る女性の参加が望ましい)から、「気になる人(支援を必要と考えられる人)」と関わりのある人々や、その普段の行動、場所などについて話を聞きながら、それぞれを線でつなぎ、関係を住宅地図に記入していきます。
参加者が知っているご近所さんの情報を元に作成するため、町会長や民生委員が管理している名簿や関連資料などは一切使用しません。
支え合いマップづくりで調べること
- 支援が必要な人、心配な人、気になる人がどこにいるか?
- 支援が必要な人に誰がどのように関わっているか?
- ご近所で助け合いを仕切っているキーマン(お世話焼きさん)はいるか?
- 支援を必要とする人は、自身の生活を送るために、自分でどんな努力をしているか?
- 地域の方が集まる場があるか?(集会所やゴミステーション、畑など)
- ご近所内で、どんな生活課題があるか?
- 気になる人(支援が必要な人)の、人生の豊かさはどうか?
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「支え合いマップづくり」や、マップづくりの手法を使ったワークショップに興味のある方、説明を聞きたい方は担当までご連絡ください。
お問い合わせ
社会福祉法人 七尾市社会福祉協議会
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電話番号 | 0767-52-2099 |
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